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「安全書類」って何?
はじめに
みなさんこんにちは!しほりんです🍎
早速手前味噌ではありますが、Greenfile.workはとても社会的意義のある素晴らしいプロダクトだと思っています。(まだまだ改善したいところはたくさんありますが!)
実際にシェルフィーにいるメンバーはこの社会的意義に惹かれてジョインを決めてくれている人がほとんどと言っても過言じゃありません。
ですが、ご面談前にご興味をお持ちいただける機会がまだまだ作れていなく、更にどうもわかりにくいような気がしていました。
そこでふと気づいた私。
「あれ、安全書類が何かを説明していなくない…?」
ということで、今回は「安全書類とは何者か」にフォーカスをしてご紹介をしたいと思います。
普段より少し文字が多くなりますが、ぜひ読んでいただけたらと思います!
安全書類とは何か
みなさんは「安全書類」と聞いて、どういうものか思い浮かびますか?
建設業界に従事されている方や製造工程における工場勤務をされていた方等は馴染みが深いかもしれませんが、他業界の方からするとわからない方が多いのではないかなと思います。
今回は特に建設業界における安全書類(グリーンファイル)についてお話させていただきます。
安全書類とは、建設現場の安全を守るためにつくられる書類群の俗称・総称のことを言います。
ちなみに、法的に「安全書類」という存在はありません。
法律の範囲では大きく施工体制台帳等と労務安全書類の2種類に分かれ、細かいものを含めると約30種類前後もあります。
特に施工体制台帳関係書類は、総工費が4000万円以上の現場は必ず作成し、書類によって5〜10年の保管義務が建設業法によって定められています。
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000699485.pdf
各書類は会社単位で作る必要があり、それぞれ現場に入る会社が自社分を作成します。
作った書類は直近上位会社に提出し、最終的には1次請企業が元請企業へと提出します。
提出された元請企業は責任を持って保管し、有事の際に確認できるようにしておきます。
法的に必須な書類がどんなに少なくても2種類なので、 が元請が管理しなければならない枚数です。
実際には、一社あたり平均3.24枚ほど(体系図や資格証等は含まず)を作成していて、工期全体を通すと1現場あたり数百社にも及ぶ会社が入場するため、全体で300枚以上の書類を元請企業はキングファイルでなるべく分かりやすく書類ごとに保管しています。
(ちなみに現場には他にも毎日発行が必要なたくさんの書類があるため、実際には数千枚以上の書類を保管していると思われます。)
なぜつくるのか
なぜこれだけ多くの書類を作るのかというと、事故の危険性をできるだけ下げて二度と起こさないようにするため、そして万が一起こってしまった場合に、適切な処置を最大限早く取れるようにするためです。
建設現場って超巨大クレーンやショベルカー、大きなダンプカー等たくさんの建機があってすごくカッコイイですよね!
そんなスケールが大きくて私達の生活に必要不可欠な仕事の裏には、たくさんの事故の危険が潜んでいます。
残念ながら、労災による死亡者数は各業界ごとに比較すると建設業界が一番多いです。
書類で変わるのかと疑問に思われる方もいるかもしれませんが、実際に建設業労働災害防止協会のデータを見ていると、事故が多く認識され、建業法に改正が加わった昭和35年や労働安全衛生法制定の昭和47年以降、どんどんと事故数が減少していることが分かります。
これは書類を通じてし→→ことで、日々現場における安全への意識が高まることに繋がったからと考えられます。
つまり、書類によって今後同じ過ちを繰り返さないようにするということが本当に大切ということです。
ここまでが法律的な背景も含めた大前提の意味合いですが、最近では下記二次的意義も出てきています。
- 評点UP、案件獲得
事故のない現場は公共工事(国が発注する工事)の評点に直接的に繋がります。
評点が高くないと入札で勝てなくなりますが、逆に言えばしっかりとやれば受注率がアップすることに繋がります。
- イメージアップ
衛生管理がされている・事故のない現場は、そのままクリーンな現場に繋がります。
担い手不足の売り手市場の中、現場及び会社のイメージは非常に大切で、特に民間工事における信用に繋がってきています。
- 現場の活動を止めない
事故が起こると、工事を止めて調査等対応しなければなりません。
発注主への違約金が発生したり、重機リースなども一日数百万と費用がかかるため、工期の遅れは大きな損害に繋がります。
現在抱えている安全書類の問題点
では安全書類は今どんな課題を抱えているのでしょうか。
それは大きく3つあります。
- 実際に作成・管理をする担当者にとって負担が大きすぎる
- 現場管理業務後に残業して書類を作るため、過労働・事故・過労死の原因にもなる
- 書類・書式の乱立
実際に作成・管理をする担当者にとって負担が大きすぎる
先の写真を見ていただければ、どれだけ作る書類量が膨大かはお分かりいただけたと思います。
特に作業員名簿という書類は、現場に入る作業員の名前、住所、血液型や生年月日、年齢、その他にもたくさんのことを記載します。
地道に年齢の部分を書き換えたり、住所が変わったり、現場に入る従業員が変わればその分新たに書き直す必要もあります。
現場に入る前に半日〜1日をかけて書類を作っている方が多く、更に、書類は一度作れればそれで完璧ということはあまりなく、ほとんどのケースで「差し戻し」といって修正箇所が返ってきます。
さらに精神的な負担も大きい理由があります。
安全書類はあくまでも安全管理をするための書類であり、極端な言い方をすると「工事を進める」という観点においてはほとんど役に立たないからです。
安全書類を作っても売上には直接は関係しません。特に工期が決まっている現場にとっては、今現状はどうしてもコストの認識が強くあります。
残業が増え、過労働・自己・過労死の原因になる
書類を作り、管理するには相当の労力が必要であるため、事務員の方や専任担当の方がいる場合があります。
一方で、専任がいない場合は自分たちで書類の作成、管理をするしかありません。
一般的に工事現場は8:00〜17:00が稼働時間です。この間は現場を見回ったり、指示を出したりする必要があります。
ともすると、書類業務は一体いつ行うのか。それは17:00以降の残業時間です。
作成者も大変な一方で、管理をする元請け企業は新規入場者の教育や、翌日の作業計画の確認、指導や注意喚起をする法的義務があります。
つまり、作業者が書類を提出して、ようやく本当の意味での安全管理が行えるようになります。
実際に建設業界の労働時間は年に2,000時間を超え、他産業含めた平均の年間労働時間と比較するとプラス300時間以上にも及びます。
書類・書式の乱立
「書類の作成、管理は法律で義務付けられている」と挙げましたが、フォーマットは定められていません。
元請企業は独自の安全管理をしていたり、自治体も管理の効率性から独自でフォーマットを用意したりしています。その結果、たくさんの書式が生まれることとなりました。
どれも少しずつ違うため、どこに何の情報を書けば良いかを毎回確認しながら記入する必要があります。
逆に元請けや自治体側の立場から見てみると、入力情報が同じであるがゆえに所定とは違うフォーマット(他現場の転用)で提出する会社もいるため、それが管理側の負担になってしまっている場合もあります。
とはいえ管理上の観点から、フォーマットが異なる場合は受理せず、正しいフォーマットで書き直してもらっている場合が多く、結果的に作成側の負担が大きくなっています。
全国で最も標準的に使われているフォーマットは全建統一様式で、Greenfile.workはこれをベースに開発しています。
Greenfile.workは「事務仕事ゼロ」を目指していきます。
Greenfile.workは上記の問題を含むあらゆる安全書類の問題を解消すべく日々全員で業務にあたっています。
安全書類の作成〜管理はすべてパソコン1台で完結することができ、実際に約73.8%の時間を削減しています。
詳しい機能についてはこちらをご覧ください! 👉 平均残業時間73.8%削減!大手ゼネコンにも導入されてる『Greenfile.work』を推し機能とともにご説明いたします!
ただ、私達が目指しているのは「書類を簡単につくれる」ことではなく、その先の「工事に集中できる環境をつくる」ことです。
事務仕事に費やしていた時間をできるだけ減らすことで、本来必要な業務に集中していただいたり、余暇を楽しんでいただいたり、家族との時間を増やしていただいたり、様々な人生の可能性を増やしていけたらと思っています。
今回は安全書類とは何者なのかを簡単にご紹介させていただきました!
安全書類とは、日々安全に工事を進めるために必要不可欠であるものの、今現状はどうしても負担が大きくなってしまっています。
シェルフィーはそんな状況を打破するためにも、一緒に頑張ってくれる仲間を募集しています!
建設業界は業界的な特徴もあって一言では表しづらく、深ぼれば深ぼるほど気になることが出てくると思います。
少しずつでもこうして他業界の方に向けてもわかりやすい情報発信ができればと思っておりますので、もし知りたいことがあればぜひ教えていただけたら嬉しいです!👉 twitter
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